笑えない状況を変える一言とは

ゆかいなおじさん

ある現場でのことです。休憩中に一人の仕事仲間がこんなことを言いました。

「最近のグーグルマップってすごいな!画像で365度見えるな!」

あなたは気づいたでしょうか。

5度行き過ぎています。正確には360度。これを聞いたのは夜中の12時。皆、疲れていました。一瞬、聞き過ごしてしまいましたが、しばらくして皆気づきました。

彼は、こうしたちょっとした言い間違いをします。他にも「小学校の年長さん」など、どれも、大体はあっていますが、微妙に言い間違えるのです。それを天然で言うので、面白くて仕方がありません。

でも、誰もそれを指摘はしません。指摘すると怒られるからです。

彼は私の取引先の部長さんです。年齢は私より1つ上。でも、決して威圧的な人ではありません。仕事も早く、責任感もあり、周りのエンジニアへの気配りもできます。だから仕事仲間には一目置かれています。

彼の部下は、大変な時でも「あの人が頑張っているから、何とか頑張れる」と言っています。私も大変お世話になっている方です。

そんな人なので、「それ360度でしょ!?一周して5度しか見えてないじゃん。」「それ幼稚園でしょ!小学校は高学年」と突っ込めません。だから、もう、笑いをこらえるのに必死です。

でも、彼は、私をとても幸せな気分にしてくれています。

周りを幸せにしている

こういったことがあると、誰もが人に話したくて仕方がありません。私もその一人です。

その場にいなかった仕事仲間に会うと、「また、○○(その人の名前)語録でたぞ」と私が言うと「今度は、どんなのですか?」と期待します。その新たな○○語録を伝えると皆で大爆笑。

一気に空気が和みます。私は家に帰っても話したくて仕方がありません。そして、家で話して家族も大爆笑。家族に話しているとき感じました。こうやって、みんなが笑えるのって幸せなことだなと。

言い間違えをバカにしているのではなく、無意識にしてもこうして人を楽しませることができるのって素晴らしいことだと感じたのです。微妙な言い間違えに感謝の気持ちもわいてきました。

笑うことが大事

笑うことが大事というのは様々なところで様々な人が言っています。特に緊張感や悲壮感がある場では、笑いが失われます。

そんな時に笑顔が大切、笑うことが大切と言われても自分だけでは、なかなかできるものではありません。

そんな時でも、人を笑わせる能力がある人が居ると、場が和みます。災害の被災地などで芸人さんがボランティアに行って、そのことで暗い気分が少し明るくなれたという話もよく聞きます。

芸人さんの様に、大勢の人を笑わせることは簡単ではありません。素人には難しいことです。

しかし、仲間といるとき、この人が居るといるも笑いが起こるという人。あなたの周りにはいないでしょうか。プロではなくてもそういう人が一人いると、笑いがあることで一気に場が和みます。

そう考えると、人を笑わせる能力がある人はそれだけで人を幸せにする力があると思います。

あなたは人に笑いを提供できる人でしょうか。もしそうでなくても大丈夫です。芸人さんの様に多くの人を笑わせることが出来なくても、仕事仲間を爆笑させなくても、場の雰囲気を変えることはできます。

心に余裕がないとなかなか笑えない

私は、場が緊張感に包まれたときや悲壮感が漂いだしたとき。自分の失敗談などを話して笑わせることを心がけています。険悪なムードになったり、場の空気がそれ以上に重くなるのを避けるためです。

しかし、それは自分気持ちに余裕がある時です。気持ちに余裕がない時はできません。

例えば、時々、現場でメーカーの手配ミスで作業ができない、あるいは予定が大幅にずれるということが起こります。

私はいくつかの会社から仕事をいただいています。依頼をいただいた会社の期待に応えるために、多少、日程が重なっていても、やりくりすれば何とかなりそうと思えば、少し無理をして請け負います。

分刻みというわけではありませんが、次があるのは日常茶飯事です。そんな時に、ミスで工程がずれるのは、その現場が進まないという事だけでなく他の予定にも大きく影響を与えます。そんな時はさすがに焦ります。

つぶやくだけでも効果はある

焦りの気持ちがある時に初めに出るのは文句です。「次があるから何時までしかいられないよ」「俺、この先予定空いてないんだよね」強い言い方はしませんが、こうして手配ミスをした人を責めることです。

他の業者も同じです。手配ミスに対して文句を言いだし、怒鳴りだす人もいます。ミスをした側も人間もただ謝り、焦るばかり。徐々に重たいムードになっていきます。

さすがにそういった状況になると、笑いは起こせません。また、私自身笑う気にもなりません。しかし、そんな時でも一つだけやっていることがあります。

それが「笑うしかないわな」とつぶやくことです。

何故、それをするのか。それは、自分の気持ちを切り替えるため。そして、場の雰囲気を変えるためです。

険悪なムードになると、文句と「できない」というネガティ部な発想にしかなりません。

しかし、「笑うしかないわな」とつぶやくことで、自分の気持ちが「仕方がないから対応しよう」という気持ちに切り替わります。

そして、一人が気持ちを切り替えることで、それが周りの人にも影響を与え、「じゃぁ、どうするか」という発想に変わります。

つぶやいた言葉がチームの雰囲気を変える

文句を言い、ミスを責めている時には「できない」「無理」の一点張りだったのが、「〇〇なら対応できる」「○○をしてもらえれば対応できる」という対応する方法を考え始めます。

そして、最後は、「あ~あ、もう!」と思いながらも変更した予定に合わせて、全員が動き出すようになります。

困難な状況になった時こそ笑いは必要です。しかし、それが出来なくてもこうした一人の言葉が現場の雰囲気を前向きにしていきます。

「笑うしかないわな」、この言葉を意識してみてください。